ソフトな仕上がりで風になびく

人間は動いている物体に関心を持つ習性を持っており、
のぼりが風に吹かれている様子を見かけると思わず注目してしまい、
そこに描かれていたお店や商品、サービスなどを見ると
強い印象が残ることから、古くから宣伝の方法として活用されてきました。

そんなのぼりの中でも綿のぼりが普及していますが、
ここに来て使用する生地に十番天竺の人気が高まっています。

十番天竺の名称は糸の太さを分類する十番糸を使用していることに由来し、
綿独特の特定の範囲内に密度を高めて織り込む伝統的な手法で作られています。

これにより線維がしっかりとした高耐久を誇りながらも、
ソフトな仕上がりで手触りが良いのも特徴です。

綿のぼりの生地として使用した場合には過酷な環境の中でも
長期にわたる使用に耐えられるほか、柔らかく比較的軽量であることから
風に吹かれるとよくなびき、道行く人々の視線を引き寄せる効果も期待できます。

丈夫で目立つ綿のぼり

また、綿が持つ表面に繊維が見える独特の風合いがあることから、
温かみや和のテイストを楽しむこともできます。

このように優れた耐久性と美しさを両立していることから、
綿のぼりに使用する素材と言えば十番天竺と言うのがトレンドになりつつあります。

高耐久と風合いの良さを両立

十番糸と呼ばれている糸を使用し、それを詰め込む形で織られた
生地であることから、あらゆる角度からの衝撃にも耐えられる
丈夫な作りになっています。

一方、太めの糸により独特の風合いが出るのと同時に
生地が厚く重厚感がありますが、それとは裏腹に
ソフトな手触りなのも特徴です。

十番天竺の特徴

表面に細かな凹凸があることで印刷時にはインクが定着しやすく、
簡単には剥がれない丈夫さを持たせられるのと同時に、
原稿で意図した通りの仕上がりになることが期待できます。

生地に一定の厚みがあることからインクの裏移りもしにくく、
表面のデザインが裏面に透けてしまうことが無いのも
重厚感を際立たせています。

大半の生地では丈夫さと風合いや仕上がりの良さは
トレードオフになることが多いですが、この生地に限っては
それらの要素を両立することに成功しています。

特にソフトな手触りと重厚感という相反するものが同居しており、
風に揺られた様子を見せながらもお店やサービスなど
印刷した内容を美しく表現しながら的確に伝えるという役割に
向いている貴重な存在です。

これを実現しているのも、長年にわたり伝統的な製法で作られた
十番糸という優れた素材が成せる業です。

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